芝生が持つ機能

1) 修景機能

景観を向上させる機能で、緑色は目に優しく心理的にも安らぎを与える色であると言われ、人に安らぎを与えてくれます。周囲との自然や構造物とあわせたトータル的な美しさを創出します。また、芝生の広々とした景観も人に安らぎを 与えてくれます。

2) 運動・レクリエーション機能

スポーツには芝生の上で行うのが望ましい物が多く、私たちに与えてくれるメリットとしては以下の物が上げられます。

  1. 芝生の柔らかさがもたらす、足首・膝・関節への衝撃軽減
  2. 転倒時の擦り傷の軽減
  3. 芝生の透水性により、天候に左右されにくく比較的安全にプレーが可能
  4. 芝生は緑色をしているので、ボールの視認性が良い
  5. 土に比べホコリがたちにくく、目や喉・鼻・肺等への健康被害軽減

※補足 人工芝は④⑤の機能は有りますが、①~③は十分とは言えません。

3) 生活環境保全機能

a) 微気象緩和機能(急激な気温の変化を和らげる機能)

芝生は葉の気孔を通じて蒸散(水分を放出)し、その水分が蒸発する時に周辺の大気から熱(気化熱)を奪うので、周囲の空気が冷やされます。また、芝生は比熱が大きいため、暖まりにくく冷めにくく、昼間は徐々に暖まり夜間は徐々に熱を放出するので、1日の気温の変化を穏やかにし、周辺は過ごしやすくなります。  一方、コンクリートやアスファルトは太陽光を強く反射しますが、芝生は反射を和らげ周辺の温度上昇を抑えてくれます。

b) 大気浄化機能

芝生は地面を覆うことによりホコリや汚染物が空中に飛散する事を抑える効果があります。そのホコリの量は1/4~1/7にまで抑制できるとしています。
また、地面に落ちた汚染物は芝生内に吸収され、それが頻繁に行われる芝刈により刈草と一緒に除去されるので、土壌の汚染物質は徐々に減少し、大気浄化と共に土壌浄化効果もあります。
芝生は天然の植物ですので、光合成により二酸化炭素を吸って酸素を作り出す機能が有ることは言うまでもありませんが、芝生は頻繁な刈込を行われるという特性上、生育が非常に活発で樹木よりもこの光合成活動が多いという研究結果もあります。

c) 騒音緩和機能

都市部の喧噪は、音の発生源が多いだけでなくコンクリートやアスファルト、ガラスなどが多いので、その音が反射し続け容易に消えることがありません。芝生は吸音効果を持つだけでなく、他の物体との接触時に生じる音を小さくする効果もあります。

d) 防災機能

直接的な役割ではではありませんが、家屋の間などに芝生を植えると空間が出来るため、火災などの延焼が抑えられる効果があるとされています。

4) 土壌保全機能

① 風浸食

乾燥した土の地表面が風にさらされて小さくて軽い土壌粒子が地表面から飛散して起こります。地表面が芝生で覆われていると、地表面付近の風速を弱める効果と、根・茎・葉が土壌を保護する効果で土壌の微粒子の飛散を防ぎます。

② 水浸食

降雨時に雨滴の衝撃により地表が破壊されることから始まります。そして水が土壌に浸透できる量を超えたときに地表を流れ出し表土が流亡します。土壌表面に芝生などの植物があると、この雨滴の衝撃を葉などが受け止め和らげる効果があります。また、表土付近の流水に対しても、根・茎などが土壌を強く保護をして土壌の流亡を防ぎます。さらに、植物の根や枯死した芝生(サッチなど)により土壌が多孔質になるため保水効果が高まり、流水量を減らすことにより土壌の流亡を抑えます。
このように、地表面を緊密に覆い地表面に無数の根を張り巡らす芝生は、他の植物に比べてこれらの浸食防止効果は高いとされています。
これらの芝生がもつ様々な機能を、皆さんの生活に是非ご活用下さい。

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